2024年・151カ国
世界の政府は、国民ひとりに1日いくら使っているか
=政府支出 247兆9,952億円÷人口 1億2,389万人÷365日
≒ $58.25 / 1人 / 1日 国際ドル(物価の違いを均した目安)
151カ国の中央値は 1,600円。日本はその3.4倍で、 少ないほうから数えて 120番目にあたります。 物価の違いを均し、日本の物価に直した円で並べています。
その5,484円は、どこから出ているのか
金額だけを見ても、支出の少ない国が「貧しい」のか「小さな政府」なのかは分かりません。経済がどれだけの価値を生んでいて、そのうちどれだけが政府を通るのか—— この2つは別の軸です。
日本の経済が1人1日あたり生む価値(GDP)
14,025円 / 1人 / 1日 = 634兆2,203億円 / 年- 政府を通る分
- 5,484円/日247兆9,952億円・39.1%
- 国・都道府県・市区町村・社会保障基金
- 政府を通らない分
- 8,541円/日386兆2,251億円・60.9%
- 企業と家計の中で動く
同じ金額でも、経済の大きさが違えば意味が違います。 たとえばサウジアラビアの政府支出は5,487円で日本とほぼ同じですが、 経済は18,557円と日本より32% 大きく、政府が占める割合は29.6%にとどまります。
日本は金額では120位(多いほうから数えると32番目)ですが、対GDP比では107位。151カ国の対GDP比の中央値は30.3%で、日本は39.1%です。
ひとりが1日に生み出す14,025円は、誰の手に渡るのか
この14,025円は1人あたりGDP—— 日本の経済が、ひとり・1日あたりに生み出している価値です。 政府支出の5,484円は、この中から出ています。
上のバーは、これを「お金が政府を通るかどうか」で切ったものでした。ここでは同じ14,025円を、生み出された価値が誰の取り分になるかで切り直します。
1人あたりGDPの分配(令和6年度)
14,025円 / 1人 / 1日 = 634兆2,203億円 / 年- 働く人の取り分
- 6,857円/日310兆598億円・48.9%
- 賃金・給与と、雇い主が払う社会保険料
- 企業と自営業の取り分
- 2,144円/日96兆9,734億円・15.3%
- 会社の利益と、自営業の所得
- 設備の目減りを埋める分
- 3,814円/日172兆4,461億円・27.2%
- 建物や機械が古くなった分。誰の所得にもならない
- 政府に入る税
- 1,070円/日48兆3,900億円・7.6%
- 消費税など、モノやサービスにかかる税から補助金を引いた分
- 統計上の不突合
- 140円/日6兆3,511億円・1.0%
- 生産側と支出側の計算のずれ
2つのバーは、切り口が違います。足したり引いたりしないでください。年金は政府を通ってから家計の所得になるので、上のバーの「政府を通る分」にも、 このバーの「働く人の取り分」の先にも現れます。同じお金を別の角度から見ているだけです。
ここでの「政府に入る税」は消費税などモノやサービスにかかる分だけです。 所得税や法人税は、働く人や企業の取り分の中からあとで納められるので、ここには含まれません。
構成比は内閣府の国民経済計算(令和6年度)です。 比率は換算の尺度に左右されないので、購買力平価で直した14,025円にそのまま当てています。
順位ではなく、分布で見る
「何位か」だけを見ると、世界は一列に並んだ競争に見えます。実際は、大半の国が低いところに固まっていて、上のほうだけが伸びている——そういう形をしています。
日本の前後にいる国
- 118ポルトガル5,331円/日経済 12,466円 の 42.8%
- 119エストニア5,372円/日経済 12,316円 の 43.6%
- 120日本5,484円/日経済 14,025円 の 39.1%
- 121サウジアラビア5,487円/日経済 18,557円 の 29.6%
- 122スロバキア5,585円/日経済 11,854円 の 47.1%
「国の1日2,793円」とは別のものさしです
ここでの政府支出は一般政府——国だけでなく、都道府県・市区町村と、年金や医療の 社会保障基金まで含みます。だから、国の一般会計だけを見たページの2,793円より大きくなります。
そして、2,793円と自分の街の額を足しても、 この5,484円にはなりません。国から地方へ渡るお金(地方交付税)が両方に現れて二重に数えられるからです。 範囲の違う数字は、足さずに別々に見てください。
どう計算したか
政府支出(対GDP比) × 1人あたりGDP(購買力平価) × 94.2円/国際$ ÷ 365日
- 為替レートではなく購買力平価で均しています。為替で換算すると、物価の安い国の 公共サービスが実態より小さく見えてしまうためです。
- 2024年は、3つの指標が揃う最新の実績年です。IMFの見通し(将来の推計)は使っていません。
- 国名が引けない地域集計は対象外にしています。推定で埋めていません。
出典
- IMF World Economic Outlook — 政府支出(対GDP比)DataMapper API / 指標 exp / 2024年
- IMF World Economic Outlook — 1人あたりGDP(購買力平価)DataMapper API / 指標 PPPPC / 2024年
- IMF World Economic Outlook — 購買力平価換算率DataMapper API / 指標 PPPEX / 2024年
- IMF World Economic Outlook — 人口DataMapper API / 指標 LP / 2024年
- 内閣府 国民経済計算 1.統合勘定 1.国内総生産勘定(年度)統計表 0004049858 / 2024年度 / 分配面
取得日 2026-09-12
うつりかわりで見る
ここまでは「いまのところ」の話でした。1980年から2031年の見通しまで、 動きとして見ることもできます。